伊那谷ねっと

サイトマップ ニュース検索
2511/(月)

ニュース

重度身体障害者のためのケア付き共同住宅の設置を目指す会が伊那市に要望書を提出

 重度身体障害者のための「ケア付き共同住宅」の設置を目指す会(唐沢浩会長)が2日、伊那市役所を訪れ、旧中央病院跡地に同住宅の設置を求める要望書を提出した。身体障害者を対象とする共同住宅は国の助成がなく、重度の身体障害者の自立を目的とする共同住宅は県内でも例がないという。
 身体障害の場合、軽度なら一人で生活できる人も多いことから、自立支援という意味での共同住宅があえて設置されてこなかった。しかし重度の身体障害は、人の手を借りなければ生活できないため、施設入所か在宅ケアが一般的。できる範囲で仕事をしながら地域で自立した生活をしたいと望む人は、家族のケアを受けながら自宅で暮らしてきた。しかし、両親の高齢化とともにこうした生活は難しくなり、家族のケアが受けられなくなった場合には施設入所を選択せざるをえないのが現状。こうした背景から、家族のケアが受けられなくなってからも自立した生活を地域でおくることを望む重度身体障害者などが、ケア付き共同住宅の設置を求める会を5月に発足。車いすでも動きやすい中病跡地に設置を目指すこととなった。
 要望に対し小坂市長は「具体的な計画となれば支援したい」としたが、中病跡地への誘致については慎重な姿勢を見せた。
 会の原裕子さんは「極力助成を受けられる形を研究し、プライバシーを守れることを前提として、民間運営を目指したい」と話していた。
 12日には午後6時からいなっせで発足記念講演会がある。

前のページに戻る 一覧に戻る