あばれみこし製作に宮田小6年がお手伝い
宮田村宮田小学校6年生は12日、350年ほど前から村に伝わる津島神社祇園祭の主役「あばれみこし」の製作現場を見学した。棟りょうの配慮で、みこしを飾る金紙貼りの手伝いも体験。長い歴史のなかでも小学生が製作に関わるのは初めてとみられ、みこしが勇姿を披露する21日の祭り本番を子どもたちは心待ちにした。
あばれみこしは氏子3地区の大工が毎年回り番で担当するのがしきたり。
今年は町三区の加藤建築が当番で、105人の児童は工場を訪れた。
6年生の一部は4年生の時に、棟りょうの加藤政義さんから祭りやみこしの由来を聞いたことがあり、その時に「2年後に製作当番が回ってきた時は、みんなにも作らせてあげる」と約束していた。
2年越しの夢が現実となり、子どもたちは大喜び。仕上げともいうべき、金紙貼りに汗を流した。
「僕がつくったみこしをお母さんに見せたい」「みこしって、担ぐ人も作る人も愛情を込めているんだと知った」など、学校へ帰ってからこの日の体験を感想文にしたためた児童たち。
祇園祭では境内石段から男衆に投げ落とされ、粉々になるまで壊されるのがみこしの運命だが「もったいな気がする」と話す児童もいた。
加藤さんは「村の伝統である祇園祭を大切に思ってもらえればうれしい」と、目を細めていた。