芝平山絵図を虫干し
伊那市指定文化財で、高遠町歴史博物館に所蔵されている芝平山絵図の虫干しが15日、上山田の芝平公民館であった。
絵図は、高遠領6カ村と諏訪領12カ村の境界争いが幾度となく繰り返され、高遠、諏訪奉行所、江戸幕府評定所へ訴訟。1708年、判決と合わせ、紛争が起きないように絵図を作り、高遠と諏訪に渡された。
絵図には芝平山を中心に、道や川筋などが書かれ、諏訪領民の立ち入りを禁じる境界線が引かれている。裏面には、裁定について記される。
虫干しは年1回(7月15日)で、御堂垣外、荒町、北原、栗田、四日市場、芝平の持ち回り。
各地区総代ら約10人が集まり、木箱に入った絵図を取り出し、畳の上に広げた。大きさは縦1・8メートル、横2・4メートル。
伊東義人高遠総合支所長が「芝平山をめぐり、6カ村は高遠藩から295両を借りて訴訟した」などと説明し、総代らは絵図を見ながら興味深げに聞き入っていた。
絵図のほか、芝平地区の3千分の1の絵図(1890年)や芝平山の張子の模型も出した。
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芝平山絵図を見る総代ら