参院選長野選挙区 羽田氏が大差でトップ当選
吉田氏は伊南地域で得票数を伸ばす
第21回参院選は29日、投開票が行われ、長野選挙区(改選定数2)は羽田雄一郎氏(40)=民主前=と吉田博美氏(58)=自民前=が当選した。羽田氏は53万8690票(4候補の得票数合計の47・9%)を獲得、吉田氏の30万1635票(同26・8%)に大差をつけて見事トップ当選した。
今回の選挙は年金問題、大臣事務所費問題などが安倍内閣への強い逆風となり、吉田氏を終始苦しめた。
民主党の大躍進で同党が目指す次期総選挙での政権交代の基礎固めができたと見る関係者は多い。上伊那地方でも羽田氏は追い風の強さを見せ、伊那市、駒ケ根市、6町村計のいずれも吉田氏を引き離し最多得票した。
しかし町村別に見ると、飯島町と中川村で吉田氏が羽田氏を抑えてトップ得票している。駒ケ根市では羽田氏が最多得票したとはいえ、吉田氏とは僅差で、伊南地区では総じて吉田氏が健闘している。吉田氏の地元に地理的に近いということや保守色が強い地域性などが原因として考えられる。
両氏の差には投票率も影響していそうだ。投票率が平均70・9%と高かった6町村では、得票率で羽田氏45・0%、吉田氏30・6%となり、両者の差は14・4ポイントと広がっている。逆に投票率が65・88%と比較的低かった駒ケ根市では羽田氏の得票率41・5%、吉田氏同36・0%で差はわずか5・5ポイント。共産党の中野早苗氏の場合も投票率に応じて得票率に羽田氏と同じ動きが見られ、無党派層の票が影響していることがうかがえる。
##(写真・顔)
当選 羽田雄一郎(40)民主前(3) 党農林水産団体局次長 玉川大学文学部卒 上田市
当選 吉田博美(58)自民前(2) 党副幹事長 早稲田大学社会科学部卒 下伊那郡松川町