長谷で鹿公園のあり方を検討
伊那市が長谷にある南アルプス鹿公園の07年度廃止を検討していることを受け、長谷地域で検討会が立ち上がった。地域内でも賛否が分かれ、産業や観光面など幅広く検討し、存続か、廃止かの方向を出す。
検討会は、鹿公園の管理人、農業委員、市担当職員ら10人で構成。
7月下旬に開いた初会合で、出席者から「シカの有害鳥獣被害が出ている」と廃止の意見が出る一方で、「情操教育として続けてきた。肉を食べることは食育にもつながる」と存続を求める声もあった。賛否はあったものの、「現状の頭数では多い」が大半を占めたという。
6月に長谷地域協議会が主催した「新伊那市2006 写真・資料展」で、地域づくりに対する住民からの意見にも、存続に向けた検討を望む意見が出ていた。
鹿公園は85年、鹿牧場として始まり、現在、広さ2ヘクタールで約60頭を飼育。休日には子どもらが訪れている。管理委託や飼料など年間230万円がかかり、継続が厳しい状況になっている。