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小林剛追悼展 写真仲間たちがしのんで企画

 身近な花を題材としたマクロ写真で見る人を魅了した、伊那市西箕輪の農業小林剛さんが本年1月、56歳で亡くなったのをしのび、小林さんが所属した写真愛好者グループ「なんじゃもんじゃ」が17日、同市立伊那図書館1階の広域情報コーナーで追悼展を始めた。温厚だった小林さんの人柄が表れた作品20点が並んだ。入場無料。26日まで。
 サックスやドラム、フルートなどを演奏し、仲間とともにバンド活動を続けていた小林さんは15年ほど前、新しい表現方法を求めて写真を学び始めたという。被写体の多くは、アジサイ、アカツメクサ、ゲンノショウコなどの草花。肺ガンで体が不自由だった晩年は、自宅周辺で撮影した写真を自分でデジタル加工し、プリントしていたという。
 「あまり自分のことを多く語らない人だったが一本、芯が通った人だった」竏窒ニいう小林さん。自分に妥協しない性格でメキメキと写真の腕を上達させた。カメラ雑誌に投稿した写真は、数多く上位入賞を果した。小林さんは生前、「接写をやると、普段とは違った見方で花を見ることが出来ておもしろい」と話していたという。
 昨年9月下旬に市駅前ビルいなっせであったグループ展が地元で最後の作品展となった。「あれが最後になるとは思わなかった」「どの写真も小林さんの心の優しさが表われていた」などと、故人との別れを惜しむ声は多い。
 音楽活動でも活躍した小林さん。本年2月には、約40人の音楽仲間が集まり、追悼ライブを開いた。小林さんの等身大の遺影を囲み、生演奏は5時間にも及んだという。小林さんと同じバンドでベースを担当した西尾宏人さん(37)=同市西箕輪=は「一緒に同じステージに立っている不思議な感覚だった。気さくで、みんなに慕われていた人だった」と振り返る。
 追悼展に並んだデジタル加工の写真「マリーゴールド」は、小林さんのお気に入りの一つだった。中学生時代から知り合いで、同追悼展を企画した一人のアンクルさん=箕輪町=は「私も好きな写真で、彼の病室にも飾られていた」。「作品を通じて小林君の・ス心・スを見てほしい」と来場を呼び掛けている。
 20日は休館日。午前10時縲恁゚後7時。
小林さんが好きだったデジタル加工写真の「マリーゴールド」

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