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仲仙寺「仁王門」 全面改築へ起工式

 伊那市西箕輪羽広の天台宗「仲仙寺」の県宝・木造金剛力士像を安置している仁王門の起工式が20日、同所であった。老朽化に伴う1世紀ぶりの新築工事。総代会を中心に組織する建設委員会(鈴木伸一郎委員長)ら約40人が集まり、本年12月末の完成を祈願した。
 金剛力士像は室町時代の主流仏師の作で、05年に県宝の指定を受けた。仁王門は明治初期の建立と推定され、これまでにも改修が繰り返されたが、雨漏りや直射日光、風雨による同像への影響を心配し、昨年春の総代会で新改築を決定した。
 新しい門は木造の本格的な一層式楼(ろう)門。銅板ぶき屋根の入母屋作りで、規模はこれまでとほぼ同じの幅7メートル、奥行3・5メートル、高さ7・3メートルほど。門と参道の石段などを現在地から南側へ2・4メートル移動する。事業費は、檀家450戸を中心とした寄付で約4千万円。
 県宝の金剛力士像は専門家によって仲仙寺から運び出され、保管される。着工は8月末になる予定。師田香雪住職は「新しい仁王門を完成させ、先輩方が約500年間守ってきた金剛力士像をこれからも守り続けていきたい」と話している。

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