昭和伊南病院と伊那中央病院の連携今後も
伊那中央病院を運営する伊那中央行政組合の小坂樫男組合長(伊那市長)が22日に、昭和伊南総合病院の救急救命センター指定が伊那中央病院に変更されなければ今後協調していくことはできない竏窒ネどと発言したと一部で報道された問題について伊南行政組合の中原正純組合長(駒ケ根市長)は23日の議会定例会で「公の席での発言ではないと思う。本意は違うのではないか。信じられないし、あり得ない」と述べた上で「救急救命センターの返上は考えていない」とあらためて強調。両病院を中心とした連携体制はこれまで話し合ってきた通り進めていきたいとする考えを示した。馬場宣子議員(駒ケ根市)の質問に答えた。
昭和伊南病院の産婦人科に派遣されている信州大の医師2人が来年3月で引き揚げることにより、以降の同科常勤医師がゼロとなる問題について中原組合長は「助産師が分娩を行う院内産院の開設を検討しているが、現段階では来年4月の開院は大変厳しい状況にある」と述べた。引き続き県や信州大とともに解決に向けて検討を進めたいとした上で、住民の不安に対応するため「産科についての専門窓口を新たに病院内に設置し、市民の相談に乗れる体制をつくりたい」とする考えを明らかにした。
院内産院の見通しについて同病院の千葉茂俊院長は「医師がいないとリスクに対応できない。何かあった場合に伊那中央病院に医師の応援を要請するとしても5分、10分を争う時に30分もかかっていては難しい」とした上で「引き続き医師確保、伊那中央との連携、地域の医師を嘱託とするなどの方法を検討し、努力を続けていく」と述べるにとどまった。