【記者室】昭和伊南病院産科休診の危機
昭和伊南総合病院は信州大から派遣されている医師の引き揚げにより、来年3月で産婦人科が休診する危機に直面している。市内には産科医院もない。年間500件の出産をどうするのか、早急な対応が望まれる▼原因は産科医師の絶対数不足というごく単純なものだけに、かえって解決が難しい。信州大は「引き揚げは決定済み」として取り付く島もないが、大学病院も医師不足だから竏窒ナ済む問題ではない▼深刻化する一方の医師不足を受けて、政府は大学医学部の定員増を来年度から10年間に限って認める方針だ。最大2450人の増員ができるというが、医師は現在全国で27万人。1%に満たない増加でどうしようというのか。焼け石(医師)に水とはこのことだ。(白鳥文男)