「Beauty-うつくしいもの」が完成
全国初の上映会
成功させる会役員や地元協力者ら約500人が鑑賞
飯島町在住の後藤俊夫映画監督(67)がメガホンを取る「Beauty-うつくしいもの」が完成し、1日、飯島町の飯島文化館で全国初の完成披露上映会があった。
ビューティー製作・上映を成功させる会(宮下創平会長)の役員、高額寄付者、地元協力者ら約500人が招待された。
「ビューティー」は第20回東京国際映画祭(10月20日縲・8日)で公式作品として披露される。11縲・2月に地元の大鹿村や飯島町、伊那市で特別先行上映され、08年春、ロードショーに登場する。
「うつくしいもの」とは何か、現代を生きる日本人が見失い、捨てさってしまった『うつくしいもの』を自然とそこに生きる人々を通じて丹念に描いた作品。歌舞伎界の片岡孝太郎(半次役)片岡愛之助(雪夫役)や麻生久美子(歌子役)らが出演した。
昨年11月2日、飯島町でクランクイン。半次の少年時代、大鹿村大磧神社で上下伊那の住民500人を動員した村歌舞伎シーンを撮り、今年1月末から飯島果実選果場にセットを組み、シベリアの捕虜収容所シーン、2月には多くのエキストラが厳しい寒さの中、ラストシーン「半次の引退公演」に観客役で加わった。
5月22日、半次と雪夫の再会シーンでクランクアップ。伊那谷の3つの季節を巡り、延べ65日間に及ぶロケを敢行し、延べ3千人がエキストラで協力し、感動を共有した。
開演に先立ち、後藤監督は「『成功する会』のみなさんの絶大なる協力で、作品が完成した」と感謝し、大鹿歌舞伎の師匠やシベリア抑留体験者など丁寧にシナリオ取材したことに触れ「伊那谷の実話に基いた構成で、ラストシーンの半次引退公演で、『美』とは何か、姿形、永久の友情か…『美』への思いを凝縮させた」と語った。
宮下会長は「映画を通じて全国に、さらに世界に、日本人の心、伊那谷の美しい自然を発信させたい」と述べ、一層のバックアップを呼び掛けた。