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中央アルプスに注目

宝剣山荘で手打ちそば 山小屋復権の目玉に

 中央アルプス駒ケ岳にある標高2870メートルの宝剣山荘で、その場で打った手打ちそばを今夏から客に提供している。「ほかにも、そばを提供する高所の山小屋があるかもしれないが、手打ちはないはず。世界一だと確信している」と関係者も自信満々。冗談混じりに「ギネスブックへの登録も夢じゃない」と、山荘の“目玉”にしていく考えだ。
 経営する宮田村の第三セクター宮田観光開発が、伸び悩み傾向の利用者を増やし、食でも楽しんでもらおうと企画した。
 山荘主任の千島浩聡さんが、シーズンオフの昨年冬、下界のそば教室に通い修業。その後も自己流で研さんを積み、8月から客に振舞っている。
 1食800円で1日限定20食だが、1カ月余りで200食以上を提供。「アルプスで手打ちのそばが食べれるとは」と好評だ。
 ざるに加え、9月からは温ソバも。山荘が閉まる11月まで提供を続ける。

市全体の山小屋のあり方を検討する組織立ち上げへ

 中央アルプス北部、将棋頭山直下に建つ伊那市営西駒山荘の建て替えについて、小坂樫男市長は「改修計画を立てる時期に来ている」と述べ、できるだけ早く、市全体の山小屋のあり方を検討する組織を庁内に立ち上げる考えを示した。
 西駒山荘は1915(大正4)年、内の萱天狗地区管理の伊那小屋が前身。71(昭和46)年に伊那市直営となった。
 木造一部鉄骨造で、何度か補修しているものの、ネズミなど小動物の侵入、すき間部分からの風と湿気の入り込み、半地下構造による土砂などの浸入、トイレが別棟などの問題点を抱えている。
 例年、200縲・00人前後の利用で、小坂市長は「山荘経営として不効率であるが、遭難経過を見ても山小屋の存在価値は変わらない」とする。
 合併により、長谷の山小屋も市直営となった。「総体的に山荘経営をどうするのか位置づける必要がある。周辺の山小屋や立地条件などを含め、将来を見すえたい」と述べた。改修には3億円かかるともいわれ「上伊那、木曽の中学生の誘導も考えられる。産学官連携の中で、財源を含めて検討したい」とした。
 山荘の営業期間は7月第2土曜日縲・0月の「体育の日」。収容人員は40人。
 周辺にはコマクサの群生地もある。
 11日の市議会で、小平恒夫議員の西駒山荘建て替えの必要性に対する一般質問に答えた。

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