みんなで支える森林づくり県民集会が上伊那で開催
県は11日夜、森林整備の新たな費用負担の方法などを県民と話し合う「みんなで支える森林づくり県民集会」を伊那市の県伊那合同庁舎で開いた。県が検討案を示している森林税(仮称)や林業の現状と課題などに関する説明を受け、林業関係者からは森林税の導入に前向きな意見が相次いだが、「ここに集まって説明を受けているのは、ほとんどが林業関係者だが、税を負担するのは林業とは関係のない一般市民が多数になる。そのことをもっと意識してほしい」として、一般の県民から理解を得ることの必要性を訴える声もあった=写真。
同集会は森林づくりやそれに伴う新たな費用負担について県民の意見を聞くことを目的として県内6会場で開催するもの。初日の伊那市では、林業関係者を中心に約50人が集まった。
県の担当者は、県内の民有林の約半分を占める人工林で適切な間伐を実施しなければならない時期にある」と森林整備の必要性を強調し、森林税については個人県民税および法人県民税の均等割の上乗せ方式とすることなどを説明。税額については「懇話会の議論や県民の意見を踏まえながら今後検討していく」とした。
また、参加した林業関係者からは「なかなか整備が進まない里山の間伐を優先的に進めてほしい」「急傾斜地など、間伐しても採算が取れない悪条件の森林には割増などの配慮をしてほしい」といった意見がでた。