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来年3月中旬の開通へ、紆余曲折の農道事業が最終段階

来年3月中旬の開通へ、紆余曲折の農道事業が最終段階

 宮田村南部の大田切区で国道153号と広域農道を接続させる延長約2キロの県単農道事業が、事業着手から7年を経て最終段階を迎えた。11日夜に地権者らを集めた説明会があり、県は「来年3月中旬が開通目標」と明示。財政難や貴重な動植物保護を理由に当初計画から二転三転したが、地元の強い要望で整備が・ス復活・スした区間もあり「ようやく地域の悲願が実を結ぶ」と関係者は期待を寄せる。
 全幅9・2メートル(うち歩道2・5メートル)の2車線で01年度に着工。当初は広域農道を経由して、新田区のふれあい広場西側の村道までつなぐ約2・4キロの計画で始まったが、貴重な動植物保護を理由に県は331メートルの区間を事業中止に。
 さらに03年には財政難を理由に全線の2車線確保を見直し、区間の一部は「待避所」などを設ける1・5車線に格下げした。
 これらの事業縮小に対し、地元住民や地権者ら28世帯でつくる整備推進委員会は安全面や経済に影響が大きいと懸念。村と連携しながら、根気良く再考を求めてきた。
 その結果、県は中止区間を除いた全線2車線と歩道の確保を決め、5月には事業最大の工事となるJR飯田線と農道が立体交差する線路高架橋が完成。
 今後は国道接続部分から高架橋をくぐる250メートルをはじめ、1・5車線区間の改良に着手する。
 田中幸平推進委員長、初崎常利区長は「計画が浮上してからは丸9年。念願である開通に向け、無事に工事が終わるよう我々も協力したい」と話す。

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