「食のつどい」
中川文化センターで
中川村は8日、中川文化センターで「食卓から健康を、みんなで考えよう食育」をテーマに、「食のつどい」を開き、約百人が参加、研究・実践発表や講演で、「食」に関する知識を深め、「食」を選択する力を養った。
研究・実践発表では、下伊那農業高校3年、小林香介さんが「ジュースの有機酸の定量」について話し、続いて、3年前から有機農業に取り組む、中通地区の大島太郎さんは「売り方や何を栽培したらいいかのか、手探り状態。有機農業は採算に合うように栽培できるかが課題。栽培しやすい品目を柱に、色々と新しい作物にも挑戦している。食の安全、環境面からも有機農業は今後、ますます注目され、重要になっていくと思う」とした。
ヤングママの食学習会のピーチグループとアンパンマングループはそれぞれ、模造紙に書いたり、ぺープサイトなど工夫して、分りやすく発表した。
最後に、駒ケ根市教育長の中原稲雄さんが「食卓から健康を-みんなで考えよう食育」と題して講演。この中で、中原さんは生活習慣病の低年齢化や、食を中心に家庭の生活基盤の崩壊、林・農・水産業への軽視と環境破壊の増大-などを挙げ「今なぜ、食育なのか」について説いた。
また、「食育の特性」に▽健康の4要素(食・運動・休養・人間関係)のトップが「食」▽食育は家庭教育、地域教育の大部分を占める▽食育は医療、保健、福祉、教育はもちろん、全産業、流通を含む関係者の連携と協力がなければ効果が上がらない-などとし、食育の重要性を強調した。
このほか、子どものいる家庭で「食」の危ない家庭のバロメーターとして「スナック菓子を子どもに与えて心配しない」「朝食はパンと決めている」「魚よりも肉の方を多く食べる」「何を食べたいか子どもに聞いて買物をする」などを挙げて、警鐘を鳴らした。