伊那谷ねっと

サイトマップ ニュース検索
2511/(月)

ニュース

議員定数「10」の改正条例案を賛成少数で否決、宮田村議会来春の選挙は現行の「12」で

 宮田村議会9月定例会最終日は20日開き、議員提出があった議員定数を現行の12から10に削減する改正条例案を議長を除く11人で起立採決し、賛成4人、反対7人で否決した。村の財政事情と改革に絡めた議会のあり方が争点となったが、来春の村議選は現行と同じ定数で実施することが決まった。新旧の区長ら20人余りが傍聴したが「この議論を今後の議会運営につなげて」と要望も聞かれた。
 改正条例案を提出した赤羽正、清水正康、山浦正弘の3氏は討論で、厳しい村の財政事情を考慮すれば議員定数の削減は必要と主張。
 村の行政サービスが他自治体と比べて劣る部分があると指摘し、議員の削減で浮いた財源を他の事業にも活用できると訴えた。
 反対の立場で小田切敏明氏は、早計な削減は議会の位置付けを定めた憲法の主旨、想いを無視した方向につながりかねないと指摘。
 松田英俊氏も「より多くの村民の声を反映するためにも、誰もが出馬しやすい環境をつくることが大切。削減はその門戸を閉じることになり、議会制民主主義の否定になりかねない」と反論した。
 さらに両氏は削減以外にも議員報酬のカットなど、改革できる部分はあると説明した。
 起立採決では改正条例案を提出した3氏に加え、加藤恭一氏が賛成にまわった。
 いつもは空席が目立つ傍聴席は新旧の区長らを中心にほぼ満席。
 かつて区長会の一員として2003年に議員定数を当時の16から10に削減するよう議会に答申した経験がある男性も傍聴したが「10人が適正と今でも思う」と話した。
 今年区長を務めている男性は「村の財政を考えて議論したことを真摯に受け止め、村のために頑張ってほしい」と話した。

前のページに戻る 一覧に戻る