グリーン経済シンポジウム
食糧自給率の向上などを考える
環境負荷の少ない持続可能な社会を作ることを目指すNPO法人「環境文明21」(事務局・東京都)は22日、伊那市長谷の中尾座で「グリーン経済シンポジウムin伊那」を開いた。メンバーや地域住民ら約50人が集まり、日本の食料自給率を上げるためにはどうしたら良いかなど意見を交わした。
環境文明21は、地球環境にやさしい社会を作るため「食べる」「働く」「買う」などの視点から「グリーン経済を成り立たせる10の提言」をまとめている。長谷での稲刈りエコツアーに合わせ、シンポジウムを企画した。
パネルディスカッションには、地元の山岳写真家らパネリスト4人を迎えた。
提言を受け、環境文明21共同代表の加藤三郎さんは「地球温暖化による異変に危機感を持っている。食料自給率の低さは、命の基盤が危うくなっている状況」と提起。
下伊那地方事務所長の田山重晴さんは「自給率を高めることと地産地消は密接に関係している」と伝統の食生活を伝えることの重要性を挙げた。
伊那市副市長の白鳥孝さんは、後継者不足で農業・林業の技術が途切れてしまうことを懸念した。
参加者から「自給率を40%から60縲・0%に上げるのは大変」との意見に、加納さんは「今の政策のままでは不可能と思う」とし、食生活のあり方を見直すきっかけになることを願った。