もみじ湖夢くらぶブドウ部会の栽培指導を担う
箕輪町長岡
柴 壽さん(71)
地元産の安全なブドウで作ったワインを提供したい竏窒ニ、ワイン用ブドウの生産に取り組んでいる「もみじ湖夢くらぶ」(根橋英夫代表)ブドウ部会。その栽培指導に携わっている。ブドウの品種はフランスのワイン産地などで栽培されている「メルロー」と「シャルドネ」が中心。そのほかにも試験的に数品種を栽培している。また、安心・安全へのこだわりから、除草剤は一切使用していない。
これまでは栽培したブドウを出荷するだけだったが、5年目を迎えた今年からはワインの醸造を本格的にスタートする。
「温暖化の影響もあり、標高700メートルの地でも良いものができるようになっている。土壌的にも整ってきているし、これまで出荷していたブドウも糖度20度をクリアしてきた。ワインの原料とすれば一級品。どんなものができるか楽しみ」と語る。
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この地で果たしてヨーロッパのワイン専用品種の栽培ができるでしょうか竏秩Bそんな相談を受けたのが5年前のこと。ブドウは暑くても寒くても良いものはできない。標高700メートルということで冬の寒さには配慮する必要があるが、十分良いものができる見込みはあった。また、退職するまでは、県の中信農業試験場などでブドウを中心とした研究に取り組み、ワインの試験醸造などにも携わった経験もある。「この経験を今度は地域に還元していこう」と、ともにブドウの栽培に取り組み始めた。
しかし、ワイン用ブドウ栽培は参加メンバーにとっても初の試み。まずはブドウをはわせる「ブドウ垣」を作ることからスタートし、苗木植え、剪定(せんてい)、摘房竏窒ニ、順を追って一つひとつの作業に取り組んでいった。基本を守りつつ、地域の条件に合わせて適宜にそれぞれの作業を行わなければ木は健全に育たない。その時期を見極める役割も担った。
「ワインは糖度が命。糖度が低いと半値近くになってしまう。糖度の高い最高ランクのワインが出来れば何よりも嬉しいが、病気が出たら品質も上がらず切ない。気象条件や天候によって作柄は左右され、良い品質を確保するにも毎年やり方は違うが、それもまた楽しみ」
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積み重ねのかいもあり、収量、品質ともに年々良いものができるようになっている。収穫の時期を間近にひかえ、今年も糖度の乗ったブドウが並んだ。
「地域おこしや村おこしの取り組みとしてワインづくりをするところも増えており、それぞれの思いを寄せながらこだわりのワインに挑戦している。それに負けないワインをつくるにはまず、良い原料をつくることが必要。当面は良い原料を安定的に生産できるようにしていきたい。大きな夢かもしれないが、ここ(箕輪町)で醸造までできるようになれば」