上農和牛の中間報告と試食会
上伊那農業高校の生物工学科動物バイテクコースは28日、文部科学省指定「目指せスペシャリスト」事業の一環で、学習中間報告と上農和牛試食会を同校の中ノ原農場で開いた。上農和牛肥育などの学習報告をし、生徒や関係者、保護者ら約80人で生徒が育て出荷した和牛を試食した。
「目指せスペシャリスト」事業で、同コースは牛受精卵回収・移植、黒毛和牛の肥育・食味試験をテーマに学んでいる。05年3月3日生まれの「じょうのうひな」号を肥育。600キロにまで育ち今月15日に出荷し、松本市の松本食肉公社で枝肉を視察した。受精卵回収は本年度は7月と9月に実施した。
生徒は、「じょうのうひな」号の一生や稲わら集めなど学習を写真付きで紹介し、「じょうのうひな」号の卵巣をもらい体外受精を試みたが成功せず、子どもを残せなかったことなども報告。「生まれながらにして、お肉になるような牛だったので、それも考えて食べてほしい」と話した。
「じょうのうひな」号の肉は、「初期成育の失敗で評価はA3だったが、食べるには最高の肉」と境久雄教諭。モモ肉やバラ肉を皆で大事に味わった。