南ア林道バス 利用者は4万4700人余
03年から減少傾向続く
伊那市営南アルプス林道バスの今シーズンの営業が終了し、利用状況がまとまった。利用者数は4万4787人で、03年から減少傾向が続いている。昨年に比べて2454人の減で、南アルプス林道管理室は紅葉時期が遅れたことが要因とみている。
林道バスは4月25日から戸台口縲怏フ宿間で、6月15日から北沢峠までの全線で運行を開始。11月4日までの運行日数は昨年より11日間短い194日だった。
9月の台風9号の影響で、57災以来の災害に見舞われ、5・5日間の運休となったが、9月末までの実績は昨年に比べて2千人上回った。しかし、10月の紅葉シーズンに、ツアー客が減少するなど昨年の4分の1にとどまった。
今後、行楽シーズンの獲得策、中学生登山の受け入れ(1校100人まで)、春山の北沢峠までの運行などを検討する。
来春以降は、台風による路肩の決壊個所などの災害復旧工事を予定している。
南アは登山、高山植物などが楽しめ、林道バスによって標高3000メートル級の懐まで入ることができる。南ア林道管理室によると、中高年の登山ブームで、技量がなく、体力に見合った計画を立てずに無謀な登山をする人が目立った。そういう利用者とどう向き合っていくのかも課題という。