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新山小で人権福祉講演会

 伊那市の新山小学校は14日、同校体育館で児童と保護者を対象とした人権福祉講演会を開いた。約100人が集まり、脳性小児まひで両手の自由を失った冨永房枝さん(44)=長野市=の講演を聴講し、相手を思いやる気持ちを育んだ。
 冨永さんは生後半年のとき、風邪の高熱が原因で体の障害を持った。両手が動かないことや呼吸がしにくいこと、うまく言葉をしゃべることができないことなど、ありのままの紹介を子どもたちは静かに聞き入った。
 講演では、「好きだから続けてこれた」という、幼いころから始めた足によるキーボード演奏を披露。「両手は動かなくなっちゃったけど、逆に足でいろんなことができる」と冨永さんは、携帯電話や筆を器用に足で扱って見せたりした。
 冨永さんは「障害が嫌で死んじゃおうかと思ったが世界でたった一人しかいない自分のことを好きになれたから、もう一度、生きようと思った。自分を好きになれば周りの人も好きになれるはず」と話していた。
足の指でキーボードを演奏する冨永さん

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