宅幼老所わが家スタッフが高齢者擬似体験
宮田村町一区に宅幼老所「わが家」が開所して3年。家庭的な雰囲気と心で接する介護で地域に根づくが、より利用者の理解を深めようと、2日間かけてスタッフ講習会を開いた。特別な器具を装着して、体が不自由な高齢者の擬似体験も。視聴覚や体の動きが制限されるなかで、利用者の気持ちになって今後の介護のあり方を考えた。
視力が遮られるゴーグルや耳栓、腕や足首には重りが入った器具を装着し、スタッフが交替で体験。
トイレに入ったり、食事したり、散歩に出たりと、利用者の生活と同じ行程で体を動かした。
「本当に大変。ちょっとした段差でも怖くて」と感想も。
「自分たちが良かれと思ってやっていることが、本当は利用者の負担になっているのではないか」など考えをふくらませ、今後に向けて意見を交換した。
研修会は口腔ケアや車イスからイスやベッドへ移動させる訓練、血圧測定など医療的ケアの実技なども盛りこみ、ディスカッションは深夜にまで及んだ。
大石ひとみ代表は「この経験をもとに、より利用者に近づき次のステップへ進んでいきたい」と話した。