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花ろまん29、冬薔薇(ふゆそうび)

愛おしさひとしお、最後の花

花ろまん29、冬薔薇(ふゆそうび)

 枝の先端に1輪残った薔薇(ばら)、冬薔薇(ふゆそうび)は生と滅びの象徴。16世紀のフランスのバラの詩人、ピエール・ド・ロンサールは「あはれ、見よ、かくも疾く、恋びとよ、はやここに、散れし、ああ、花薔薇!、げに、心なき自然、美しき この花の命はも、いちにちか」。冬薔薇、今日紅に咲いたとて、明日は花を散らす木枯らしが吹く。、つぼみを落す雪も降る。「心なき自然よ」。寒さに震えつつ、精いっぱい、最後の力を振り絞って咲く、冬薔薇、愛おしさ、ひとしお、最後の花を咲かせる伊那市高遠のしんわの丘ローズガーデンと、初冬の庭のかわいらしいオーナメント、ローズヒップ(バラの実)が魅力の中川村の平宮一恵さん、駒ケ根市の中城澄子さんのガーデンを訪問した(大口国江)
##(中見出し)
「冬は一生懸命咲く花を見に来て」
 高遠しんわの丘ローズガーデン
 108種類4380本が互いに競い合って、咲き誇った夏の日:。今、再び、初冬の庭に訪れれば、見る人とてなく、振興公社の職員が黙々と冬の準備をしていた。4季咲きの大輪は最後の花を咲かせ、中小輪の修景バラは月末ころまで楽しめそうだ。
 振興公社の矢沢雄一さんは夏は白、秋になるとピンクに変わるアスピリンローズの手入れをしながら「夏は元気な花を、秋は花の色の変化を、冬薔薇は一生懸命咲く姿を見に来て」と話していた。

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「ローズヒップは庭のオーナメント」中川村平宮一恵さん
 冬枯れの庭に、灯りを点したようなバラの赤い実が見える。平宮さんは今年は夏咲いた修景バラの花を実らせた。
 「夏の実は大きく、色づきもいい。今月末には切り取り、クリスマスリースのオーナメントに使いたい」。
「秋、冬のバラは香と色を凝縮し、人を引き寄せる」駒ケ根市、中城澄子さん
 百種類150本のバラで華やかに彩られた夏のガーデン。今は20種類の花、赤やオレンジ、扁平なもの、長細いものなど様々なローズヒップが存在をアピールする。
 「夏の大輪の花もいいが、ひとひら、ひとひら、ゆっくりと咲く、冬の花はもっとすてき。ローズヒップも1つ1つ特徴があって、見て楽しい」。

花ろまん29、冬薔薇(ふゆそうび)

花ろまん29、冬薔薇(ふゆそうび)

花ろまん29、冬薔薇(ふゆそうび)

花ろまん29、冬薔薇(ふゆそうび)

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