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樹齢百年余、「大国光」実る

中川村の六識園で

樹齢百年余、「大国光」実る

 中川村葛島の六識園(高橋昭夫園主)では、樹齢百年余の「大国光」の収穫が始まった。
 腐蝕し、ほとんど空洞となった幹にはコンクリートを詰め、土を補い、麻布を巻いた。わずか樹皮で大地とつながり、養分を吸い上げ、新梢を伸ばし、花咲き、実を結んだ。
 「大国光」は戦後、「紅玉」とともに一世を風びした「国光」の1種。1914年(大正3年)に昭夫さんの祖父、二郎さんが植栽した。最盛期の昭和50年代には大きな物は子どもの頭ほどある実を千個以上つけたが、今は50個余りしかつけない。
 年輪を重ねた「大国光」の味は「甘酸っぱい、リンゴ本来の味、素朴で懐かしい味」とか。
 生産性や経済性が優先する果樹経営の中で、「国光」はほとんど切られ、「ふじ」「つがる」に品種転換された中で、同園は「古い物を大切に」と、大正、昭和、平成と百年余3代に渡り守り続けている。

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