上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会が入笠山で一斉捕獲
上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会は1日、急激な増加に伴い植生などに深刻な被害を与えているニホンジカの一斉捕獲を伊那市高遠町の入笠山牧場で実施した。上伊那猟友会(竹入正一会長)の会員213人が捕獲隊として協力。ニホンジカ32頭を捕獲した。
ニホンジカの個体数調整を目的とする一斉捕獲は今年で4回目。
この日は、早朝から猟友会員や信州大学農学部の教授や学生などが入笠山牧場を訪れた。
捕獲されたニホンジカが集まり始めると、信州大学農学部の教授らが検体を開始。動物生態機構学などが専門の大島浩二教授は「詳しく調査しなければ分からないが、イネ科などの草を食べていると思う」と、ニホンジカが牧場の牧草を食べている可能性が高いことを示した。
一斉捕獲は伊那市長谷と中川村でも行う予定で、全体で200頭を捕獲することを目標としている。
また、今回は県が野生肉を食用に用いるために示す「衛生管理マニュアル」に沿った解体も行った。