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任期満了で勇退する飯島町副町長、山田敏明さん

飯島町中町

任期満了で勇退する飯島町副町長、山田敏明さん

 12日に任期満了で退任する飯島町副町長。 「4年後は70歳になってしまうなど年齢の事もあり、難しく、厳しい時代、新しい有能な人に託したい」と惜しまれながら、勇退を決意「入庁から43年間。歴代の理事者をはじめ、職場の先輩、同僚、多くの町民に支えられ、助けていただいた」と現在の心境を。
 1941年岐阜県に生まれ、小学3年で叔母の養子となり、飯島町に。地元の高校卒業後、都会の民間会社に勤めたが、Uターンし、64年12月16日に飯島町役場に奉職。民生課福祉係が振り出し、年金制度が確立され、社会福祉制度の基礎が固まり始めた時だった。この後、農政係に異動「食糧増産のため、畦畔ブロックによるほ場整備、早出しや多収穫が奨励された時代に勤務した」
 総務課では消防の飯島分遣所長、本部長も経験。77年に課長に昇格し、厚生課へ。母子健康センターの助産部門の閉鎖を担当「閉鎖することの大変さを痛感した」。町単独で家庭雑排水の汚泥処理場を建設、先進的な取り組みが近隣から注目されたとか。
 建設課では与田切公園、与田切プール建設に携わり、プール管理の仕事を持参し、教育委員会の教育次長に。「当時はスライダーが人気で、遠くは諏訪、飯田市から訪れ、1シーズンに5万3千人が入場したが、今は1万人弱、寂しい限り」。 旧庁舎のころ、議会事務局長も歴任。議場も老朽化で、床は凸凹。「今では笑い話だが、議会の開会前に、床の状況に合わせ、机の高さ調節するのが大変な仕事だった」とか。 02年2月、熊崎安二前町長に抜擢され、収入役に。「財政の厳しい時代であり、うれしいというよりも、責任の重さを感じた」。
 03年12月に高坂町長が就任し、女房役の助役に選任された「高坂町長とはほぼ同期入庁。年齢も近く、気心が知れた仲。高坂町長は財政をはじめ、役場の職務に精通しており、安心してお仕えできた」。
 しかし、助役(のちに副町長)の任期4年間は市町村合併の嵐が吹き荒れた時代。「着任早々、宮田村の離脱、3市町村での再度枠組の構築、法定協では名称選定委員だったが、『中央アルプス市』が不評を買い、そのことも原因の一つで合併が瓦解した。名称などは合併してから決めれば良かったと、悔やまれ、責任も感じた。しかし、合併論議を機に、職員が町の行財政について、真剣に勉強し、町民も町政に目を向け、行政と住民の距離が縮まった。このことが1番の成果だった」と振り返る。
 12日の任期満了日には、議会本会議でお別れのあいさつをし、43年間通った庁舎を後にする。「これからは1町民として、町の発展を願い、見守っていきたい。長い勤めを一区切りし、ゆっくりとこれからのことを考えたい」と話す。妻と長男の3人暮らし。(大口国江)
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