井上井月真筆集 伊那市に寄贈
漂泊の俳人井上井月(1822縲・7年)の没後120年を記念し、研究家や愛好者でつくる「井月顕彰会」が「井上井月真筆集」を新葉社(飯田市)から刊行した。10日、解説などを担当した会員の春日愚良子さん(伊那市美篶)と竹入弘元さん(同市荒井区)らが同市役所を訪れ市に真筆集1冊を寄贈した。
本は1年以上にわたり、伊那谷の井月立寄り先や所蔵家の家を回り、真筆をカメラマンとともに撮影して歩いて集めた俳句や書簡など約500点を収録。春日さんは「これだけ多くの人が大事に所蔵していることは、井月の人柄、書いた書のよさがあるから。今でも根強い人気」と話している。
刊行を記念して、来年1月22縲・7日、伊那市立伊那図書館で展示会を実施。同1月には、解説を担当した作家で評論家の村上護さん(東京都)らを招いた講演会を開く予定だ。
10月中旬に刊行した真筆集は限定300冊を製本、一冊2万9800円で販売している。問い合わせは、新葉社(TEL0265・22・2232)へ。
井月真筆集を寄贈する春日さん(左)と竹入さん