訓練積んで有事に備える
高遠町の小中学校や保育園で地震防災訓練
「防災の日」の1日、高遠町と長谷村の各小中学校で防災訓練があり、緊急避難体制などを確認し、有事に備えた。
高遠小学校(宮下廣規校長、248人)では、授業中に震度4以上と思われる地震の発生を想定。児童たちは校内に緊急放送が流れると、教諭の指示に従い、机の下に身を隠した。
揺れの一時おさまりを告げる放送で、帽子をかぶったり、座布団で頭を覆いながら、すみやかに校庭に避難した。
宮下校長はあいさつで、1923(大正12)年に発生した関東大震災の被害を紹介し、「地震はいつ起こるかわからない。訓練だからといって安心せずに、常に緊張感をもって取り組むことが大事」と呼びかけた。
訓練終了後に各クラスで開いた反省会では、担任から「訓練とあって気持ちが緩んでいるせいか、のんびり行動する姿があった」と指摘を受ける学年もあった。
また、町内の3保育園で東海沖地震の発生を想定した園児引き渡し訓練があった。町と各保育園が連携し、町内放送によって、保護者が避難場所に園児を迎えにくるまでの一連の流れを確認した。
第一保育園(山岸加代子園長)では、非常食と水がこの日のおやつ。避難場所での食生活を体験した。
職員の指示で防災頭巾を被って、近くの高遠小学校校庭に避難。町内緊急放送で、各家庭にそれぞれの保育園の避難場所が伝えられると、保護者や家族らが迎えにきて、園児が引き渡された。
保護者のなかには、リュックサックを背負い、軍手などを身に付けて迎えにくる姿もあり、防災意識を高めていた。