【新春記者室】甘栗についての考察
正月にはこたつで甘栗。親指の爪を横にして皮に切り込みを入れ、左右からぎゅっと押す。うまく割れると気分が良く、味も良いような気がするものだが、最近は初めから皮をむいてある甘栗が出回っている。いやいや、文句を言うつもりなんかありませんよ。皮なしの甘栗をほかに先駆けて商品化した人の発想に感心するばかりです。食べるたびに一つ一つ皮をむくのは面倒だし、指先も汚れる。渋皮がうまくむけなくていらいらすることも多い竏秩Bそんな隠れた意識を敏感に先取りして見事に商売に結び付けているのが素晴らしい。何もかも至れり尽くせりでは人間は退化するばかりだ竏窒ニいう声も聞こえてくるが、まあいいじゃないか。正月ぐらいお気楽にいこうよ。(白鳥文男)