箕輪町グリーンツーリズム推進
赤そばブランド化、組織作りへ
箕輪町は今年、農林業体験などを通じた都市住民との交流を含む体験型産業「箕輪町グリーンツーリズム」の創出と、赤そばブランドづくりに向け、ワークショップなどを開きながら全体構想や推進組織作りに取り組む。
地域の資源や人材を生かした地域振興策として、ブランドづくり、新しい体験型産業の方向性を検討してきた町は、構想作りを進めるため07年2月から、都市農村交流セミナーを開催。関心ある町民に参加してもらい、都市農山漁村交流活性化機構をアドバイザーに、グリーンツーリズムや交流事例などを学び、町の自然や農村資源の生かし方について意見を交わしてきた。
将来的な交流ノウハウを得るため、昨年夏には千葉市の小学生農山村留学も受け入れた。初の受け入れはアクシデントもあったが、今後につながるいいきっかけ作りになった。
赤そばは、県内のブランドづくりを支援する長野県デザイン振興協会の「ブランドづくりネットワーク信州」支援モデル第1弾で、赤そばのブランドづくり構想・計画として、「顧客の期待を超える箕輪町ならではの感動体験の提供により、農をベースに製・販・サービスを一貫して直接提供する自立的なブランドを構築する」提案を受けている。
平沢豊満箕輪町長は、「『グリーンツーリズムと健康づくり』を特徴ある旗印として進めたい」と構想を描いている。熟年層対象の「みのわ健康アカデミー」で培ったシステムやノウハウをグリーンツーリズムと結び付けることで他地域との差別化を図り、農作業、森林浴、ハイキング、温泉などを盛り込んだ総合プログラムを考えたい-とする。さらに「赤そば会館のような皆が集える場所」整備も構想の中にある。
町は07年度中に、市民農園での有機農業体験や長期滞在での田舎暮らし、農産物加工体験、健康づくり、赤そば栽培発祥の地として全国への発信と環境整備など住民と共に組織・全体構想を策定し、08年度に推進組織の立ち上げを計画する。
「魅力づくりを大事にしながら特色ある箕輪のグリーンツーリズムを打ち出していきたい」。こだわるのは「箕輪の独自性」。都会から訪れる人がお客様ではなく、一緒に交流できる場づくりに向け、本格的な取り組みが始まる。