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北原よしゑさん(66)

駒ケ根市町2区JAカルチャーリーダー、ちぎり絵を9教室で指導

北原よしゑさん(66)

 飯島町七久保の道の駅「花の里いいじま」で昨年、初めて、9教室の受講生70人のちぎり絵作品を一堂に集め、展示した。「違うグループの人の作品に触れ、いい刺激になった」。会場には受講生の習作のほか、07年度第8回日美絵画展ちぎり絵部門に初めて出展、いきなり、秀作に選ばれた創作ちぎり絵「いろり」も披露した。
 1940年、飯島町七久保生まれ。地元の高校を卒業後、職場結婚し、駒ケ根市に。ちぎり絵との出会いは40年以上前、小学校で教諭が制作した「かまくら」を一目見て、何時かはちぎり絵を作りたいと思ったとか。子どもに手が離れた18年前から、伊那市のちぎり絵教室に通ったり、通信教育でも勉強した。初めての作品「テッセン」が完成した時は感激ひとしおだった」。JA祭に出品すると、「教えてほしい」と請われ、自宅で数人に教え始めた。
 10年前から、本格的にJAのカルチャーリーダーとしてちぎり絵教室を受け持った。埼玉県の小川和紙から、下絵、和紙をセットにしたちぎり絵キッドを取り寄せ、簡単に出来るとあって、教室は次々と増えた。
 教える一方でオリジナル作品づくりも手掛けるようになった。「花を観察し、スケッチして、下絵を描く。色々な和紙を組み合わせて、色を作りはっていく。日常の生活用品を見ても、ちぎり絵の素材にならないだろうかと、考えてしまう」。
 創作ちぎり絵「いろり」は「東伊那の夫の実家には今もいろりがあり、現役で活躍している。息子が中学生の時描いた絵からヒントを得た」。
 構想から完成まで約3カ月かかった。厚く、毛羽立たない神戸和紙を用いた労作。審査員から「田舎のにおいがする」と評価され、受賞した。
 「囲炉裏や茅葺き民家などなくなっていくものに心引かれる。今年は茅葺き民家をテーマにしたい」と話す。
 また、新たな挑戦として、白い繭を剥がして作ったバラとちぎり絵と融合した立体作品も試みる。
 「ちぎり絵は下絵があり、絵心がなくても、制作できる。神経の細やかな人はち密な作品に、大らかな人は大胆な作風と、同じ材料でもその人のセンスで個性的にし上がる」と魅力を。(大口国江)##(写真)
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