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これからの観光について考える信州観光フォーラムが伊那市で開催

 これからの観光のあり方について考える「信州観光フォーラム2008in伊那縲恍n域観光の展開と人材育成縲怐vが12日、伊那市の生涯学習センターであった。基調講演では、スイスに在住する傍ら、“観光カリスマ”として日本各地で講演活動を展開する山田桂一郎さんが、スイスの事例を交えながら地域に住む一人ひとりが地域の魅力を知り、その良さを伝えていくことや、人材育成が今後の観光の鍵となることを指摘。約300人の聴衆が集まり、上伊那地域の観光産業のあり方を模索した。
 フォーラムは信州大学、伊那市の主催で開かれた。基調講演の講師を務めた山田さんは、観光客のニーズが多様化する現在、その地域の伝統や文化がそのまま生活の中に息づいている地域への観光ニーズが高まっていることを説明。「決して素材的なものの魅力だけではない。これは、『その地域らしさ』がいかに大切かということ」と語り、まずは地域の人たちが自分たちの生活に愛着を持ち、感動を伝えていくことが、ハード的なものでは対応できない観光の魅力の創出、リピーターにつながっていくことを示した。そのうえで、地域に精通した人材を育成の重要性を強調した。
 また、県や市、農学部などで取り組む観光振興について報告もあり、農学部の唐沢豊学部長は、過疎化、荒廃が進む中山間地に眠る観光資源を掘り起こし、観光産業を発掘することで地域活性化を図ろうとする新たな取り組み「アルプス県ツーリズム」について紹介。こうした地域の魅力を発掘する人材を養成する場を同学部のコースとして導入し、そこで育った人材を再び地域に返し、観光振興に携わる人材育成をしていこうという構想を示した。
 その後のパネルディスカッションでは、人材の重要性を再認識し、行政主導ではなく、民間主体の観光を確立しながら、各機関が連携、協力していく必要性を語り合った。

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