山寺子育てサークル「ためになるお話」会を開催
伊那市の「山寺子育てサークル」(井口ゆき子代表)は18日、「ためになるお話会」を伊那市の福祉まちづくりセンターで開いた。同サークルのメンバーなど約20人の母親らが集まる中、講師に昨年まで宮田村の保育士として32年間勤務してきた倉沢ひろ子さんを迎え、保育士としての経験や、家族の介護経験の中で倉沢さん自身が学んできたことを聞いた=写真。
3歳未満児の母親らでつくる同サークルでは、毎月さまざまなイベントを開催して交流を深めるとともに情報交換をしている。お話会もその一環で、毎年1月に開催している。
倉沢さんは20代の時に祖母の痴呆が始まり、6年ほど介護した経験や、13年近く一人暮らしをしていた姑(しゅうとめ)にも痴呆の症状が出始め、それをきっかけに現在一緒に暮らすようになったことなどを説明。苦労話を織り交ぜながら、一緒に暮らすようになって姑の症状が徐々に善くなってきたことを話し、「同居して、一緒に接している中で痴呆の症状も良くなるんだと実感した」と語った。
また、保育士時代には重度の自閉症の園児と向き合った経験を語り、コミュニケーションが取れないストレスの大きさ、その子どもを抱える母親の苦労をつくづく感じたことを話した。
最後に「介護の経験、自閉症の子どもと関わった経験が自分の宝となりました」と語り、さまざまな経験の中で多くのことを学んだことを示した。