新春の夜の辻辻で、はやし言葉響く
小正月の伝統行事「しし追い(とりおい)」
「ほんやりほっぽほーぽ、ほんやりじょうずの頭には」-。小正月の伝統行事「しし追い(とりおい)」が14日夜、宮田村内の各地区で行われ、小学生らの元気なはやし言葉と、拍子木を鳴らす乾いた音が辻々に響いた。
太田切区では幼児・小学生7人とPTA役員らは、約30センチのヤナギの枝に煙りでいぶして模様を付けたほうやり棒をたたきながら、新春の夜の町角に繰り出した。
子供たちは上級生から教わりながら同地区に古くから伝わる正調のはやし言葉「ほんやりほっぽほーぽ えいとうすえて、きゅうすえて、ししやーい、鳥やーい」を大声で歌いながら区内をくまなく回り、商店や家庭からミカンや菓子などをもらった。
「ししおい」は鳥おいとも呼ばれ、イノシシやスズメなどの農作物に被害を与える害獣を追い払い、五穀豊じょうを願うとともに、厄払いをする小正月の伝統行事。