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伊那市食育講演会

 伊那市教育委員会は25日夜、市駅前ビルいなっせで文部科学省の委託を受け「栄養教諭を中核とした学校・家庭・地域の連携による食育推進事業」の計画として食育講演会を開いた。小中学校の教員や保護者ら約80人が参加。東海大学体育学部の小沢治夫教授=写真=が「子どもを一人前に育てる大人の責任」と題して話した。
 小沢教授は1978縲・003年、筑波大学付属駒場中・高等学校の教諭をした後、03年より北海道教育大学の教授となり、07年から現職を務める。専門は保健体育科教育学、トレーニング科学、発育発達学など。文科省の「子どもの体力向上プロジェクト」研究代表としても活躍する。
 講演会は「最近の子どもの生活・食・健康・体力・学力に関する調査から見えてくるもの」についてで、小沢教授は「今の子どもたちは元気がない」と強調。小中学生の1、2割が欠食し、高校ではさらに増え、大学生にいたっては約半数という報告があり、このため貧血や低体温状態となり、通学意欲の低い子どもたちが増えているという。
 小沢教授は「食事を中心とした日常の生活を見直し、立て直すことが現在の日本の子どもの教育のために不可欠なこと」と主張。「起床時間が遅いほど、子どもの朝食摂取を心がけている保護者の割合が低い」とし、学校、家庭、地域が連携して食育を推進する必要があると訴えた。

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