雪崩セミナー
雪崩のメカニズムを知り、遭難事故防止に役立てようと山岳関係者らでつくる県山岳レスキュー研究会(大村道雄代表)は26日、中央アルプスの千畳敷で雪崩セミナーを開いた。県下各地から約10人が参加し、雪崩の起きやすい積雪状態を確認する方法や、雪崩に埋まった人の救助法などを学んだ。
指導に当たったのは雪崩に詳しい元信州大教授の若林隆三さん。参加者は急斜面に積もった雪をスコップなどで垂直に掘り下げ、断面に現れた層の様子を見ながら雪崩の起きる可能性について確認した=写真。雪の柱を少しずつ崩しながら雪崩の起きやすさを確認する「弱層テスト」などの講習も行った。
セミナーは27日も開かれ、雪崩に埋まった状態を体験するなどの実技と救助法の講義を行う。大村代表は「雪があれば雪崩が起きるものと考え、まず危険性を確認することが必要。救助法も大切だが、一番大事なのは事故に遭わないことだ」と話している。セミナーは毎年冬に開かれていて、今年で8回目。