みはらしの湯で宮下源明さんの水墨画展
伊那市西箕輪羽広の宮下源明さん(73)=写真=による「花と風景の水墨画展」が2月末まで、伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」で開かれている。花鳥や風景をテーマとした水墨画や墨彩画など25点が、訪れた入浴客の目を楽しませている。
宮下さんは8年前、仕事中に機械に巻き込まれて頚椎(けいつい)を損傷する大けがを負った。その後も全身に麻痺が残り、右足は切断。入院生活の中、リハビリとして始めたのが水墨画だった。
退院後に伊那市内で開かれている水墨画教室を3年間受講。その後は市販のテキストなどで学びながら、水墨画の制作に取り組んできた。
同施設での作品展は今回で5回目。花鳥についてはテキストの図案を参考に、風景画については妻の花子さんが撮影してきた写真をもとに、作品としており、木曽の奈良井や雪解け風景、御嶽山などを描いた作品も並んでいる。
宮下さんは「墨の濃淡だけでいかに遠近感を出すかなどを重視して作品を制作している。自分自身、こういう体だが、同じような立場にある人に作品を見ていただけたら」と話していた。
みはらしの湯の営業時間は午前10時縲恁゚後9時半。今月の休館日は4、18日となる。