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伊那西小学校で保護されていたチョウゲンボウを放鳥

伊那西小学校で保護されていたチョウゲンボウを放鳥

 昨年末に伊那市内の路上で衰弱しているところを保護され、県傷病鳥獣救護ボランティアの小口泰人さん(駒ケ根市)が介抱してきたワシタカ目ハヤブサ科の猛禽類「チョウゲンボウ」が無事、回復し、伊那市の伊那西小学校の児童約70人の前で5日、放鳥された=写真。
 県では「野生傷病鳥獣救護ボランティア事業」として、傷ついて衰弱した野生鳥獣を保護し、再び野生へ返す取り組みを続けている。その救護は各地の登録ボランティアに依頼しており、小口さんは上伊那で唯一の登録者となってる。
 今回保護したチョウゲンボウはメスの成鳥で体長は約36センチ。翼を広げると約70センチ近くになる。市内で衰弱していたところを発見され、その後、小口さんのもとに預けられた。
 チョウゲンボウは小口さんからビタミン剤の投与などを受け、自力で飛べるまでに回復。放鳥することとなった。
 保護した野鳥は原則として保護した場所の付近で放鳥しているが、今回は保護場所が特定できなかったため、チョウゲンボウの住みやすい環境が近くにある伊那西小学校で放鳥することを決定。
 小口さんは「チョウゲンボウは上伊那で一番保護されることが多い。それだけ人と近い位置に生活している。みんなの友だちだと思って、これからも見守ってほしい」と児童らに呼びかけ、チョウゲンボウを披露。チョウゲンボウが元気良く飛び立つと、児童たちは歓声を挙げた。
 タカの種類としては最も小型のチョウゲンボウは県のレッドデータブックで、絶滅危惧の対象ではないが留意すべき種「留意種」となっているが、人間の生活圏付近で営巣することも多いという。

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