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亀山福治・ちず子夫妻

伊那谷お手玉の会代表

亀山福治・ちず子夫妻

「子どもたちはお手玉を通じて、集中力が高まり、脳の働きが活発になる。体全体を使うので、高齢者の機能回復にも役立つ。お手玉は心と体を癒す」と効用を。
 昨年4月、「伊那谷お手玉の会」を立ち上げ、福治さんが会長を務め、ちず子さんが技術指導に当り、2人3脚で、お手玉を通じて、青少年の健全育成に励む。
 ちず子さんのお手玉との出会いは古い。子どものころ、姉や近所の同世代の友だちと「いちれつだんぱんはれつして:」と歌いながら、お手玉をつかむ「ちょっきり」、「3つ玉」などで、暗くなるまで遊んだ。
 再び、柔らかい布の感触、軽やかなお手玉の音色に触れたのは、足を傷め、動けなくなった98年のこと。中川村の望岳荘で同病の女性に会ったことがきっかけ。「お手玉がリハビリにいいよと勧められ、日本お手玉の会の篠田啓子さん(飯田市)を紹介された」。
 「お手玉が足のリハビリに役立つなんて」と半信半疑ながらも、以後、篠田さんが主宰するお手玉教室「南信おしなご会」に入り、すっかり、お手玉にのめりこんだ。
 「篠田先生について、飯田市内の小学校に指導に行っているうちに、特注の杖でよろよろ歩いていたのが、杖なしで歩けるまでに回復した。病院では足しかマッサージしないが、お手玉の全身運動が効いたのでは」と分析する。
 お手玉の腕も見る見る上達し、おしなご会では最上級の1級(上下伊那で2人のみ)、
全国お手玉協会の3段を取得した。これを機に、飯島町で「お手玉の会」を立ち上げたらどうかと、篠田さんに勧められ、福治さんが中心になって、2月準備会を持ち、広く会員を募った。
 「反響が大きく、町内はもとより、伊那市、駒ケ根市からも集まり、うれしかったが、一方では責任も感じた」。4月に会員40人で設立。会の名称を「伊那谷お手玉の会」とした。
 第3日曜日の「お手玉教室」を中心に、飯島町の子育て広場、フレッシュセミナー、飯島小学校の飯小タイム、駒ケ根市・岡谷市の移動図書館など、活動の範囲は広がり、お手玉愛好者は増加した。
 今年3月、町教育委員会と共催で初めての「町民お手玉大会」を開催、子ども・一般合わせて120人が参加する大イベントになった。「よく、ここまで、輪が広がった。技術も格段に向上した。これも、会員をはじめ、支えてくださった皆さんのお陰と感無量だった」。
 また、「障害を持つ男児がお手玉をすることで、改善された。おばあちゃんにお手玉を握らせているうちに、はしが持てるようになったという、喜びの声を聞くのが、1番うれしい」。
 10月31日に、東京で、国際大会が開かれる。お手玉を通じて、世界の人々と交流できるのが、今から楽しみとか。
 夫婦2人暮らし(大口国江)

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