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2511/(月)

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「伊那市の教育を考える懇談会」(4) まとめの会

 第4回伊那市の教育を考える懇談会は13日、市役所であり、会社経営者や元中学校PTAら委員6人が、特色を生かした教育について話し合った=写真。今年度の懇談は最後。市教委は、委員から出された意見を学校教育に生かすため、来年度以降も懇談会を開いていく考え。
 懇談会では、伊那小学校が30年前から取り組む総合学習に注目。卒業生を対象としたアンケート結果から、総合学習の経験が自己決定力や行動力などの・ス生きる力・スを養うのに、ある一定の効果があることを確認し、今後も市内の小中学校で推進していく必要があるとした。
 このほか、「少子化対策と学校教育は密接で関連づける必要がある」「一貫した学習を目指すためには保育園と小学校との連携強化が需要」「子どもの能力を最大限に引き出すのが学校の役目」などの意見もあった。
 市教委は、これまでの懇談で出された提言に対する対応として今後、「教職員の業務負担軽減検討委員会(仮称)」の設置、家庭教育や親教育を進める「PTA役員と教育委員との懇談会」の実施を予定している。

 伊那市教育委員会は13日、教育を考える懇談会で、追求調査の必要があると提言があった「伊那小学校総合学習に関するアンケート」の結果を発表。「今の自分の生き方や進路に影響を受けたか」とのアンケートで、「影響を受けた」と回答した卒業生は男女合わせて3割以上だった。
 アンケートは1986、90、95、00年度各年代の卒業生から計317人を抽出し、設問用紙を郵送し、60人から回収した。「影響を受けた」「ある程度受けた」を合わせると、男性17人(73・9パーセント)、女性25人(69・4パーセント)から回答があった。
 「総合学習を通じ、身についたと思われる能力は」との設問には50人が回答。「命を大切にする」「自他への思いやりの心」との意見が多かった。また、「中学校での学習に戸惑ったか」との設問の回答は、「戸惑いはなかった」「あったが、すぐになれた」の回答を合わせると57人だった。
 伊那小の総合学習は、総合学習を盛り込んだ現学習指導要領実施以前の1978年から始まり、今年度で30年目を迎える。「子どもの内側に学びたい意欲の芽をみつけ、それを育てる」ことを課題に据え、各学級単位で取り組む学習を展開している。

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