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こころの健康づくり講演会

 伊那市は17日、こころの健康づくり講演会を伊那公民館で開いた。「アディクションを持つ人への理解と関わり」をテーマに、福井県立大学准教授の西川京子さんが話し、約200人が依存症について学んだ。
 アディクションには、物質(アルコール、薬物)、行動(ギャンブル、買い物、窃盗、放火など)、関係(共依存、虐待、DVなど)の3種類あることを紹介し、アディクションによる社会生活上の問題として健康状態、経済、労働、犯罪移行、家族の問題を挙げた。
 病気になった人と家族、あるいは関わる人との間に生まれる特徴的な人間関係「アディクション問題維持システム」も説明。家族らがアディクションを止めさせようと干渉し、世話をやき、コントロールするが本人は止められず、結果として問題が起きれば家族が尻拭いし本人を攻める。攻められたことで本人はまた繰り返すという悪循環が起きることを話した。
 回復のために専門家に相談し、責任は本人が取るしかなく、周囲は温かい関心を持ちつつ一定の距離をとって大人同士として対等な関係を作ることをアドバイス。本人が止める決心をし取り組むことが必要で、そのためにアディクションによって起きている現実に直面すること、周囲は止めるための方法として知識や情報を伝えると同時に皆でサポートする愛情が大事なことも強調した。

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