西箕輪地区、保育園2園体制で合意、新山保育園は休園の説明を開始
懸案事項となっていた伊那市西箕輪地区の保育園統廃合問題についてこのほど、老朽化の進む大萱保育園の建て直しに伴い、同園と西箕輪北部保育園との統合を進めることで地元の合意を得た。当初は同地区にある保育園3園を1園にまとめる構想だったが、充足率の高い西箕輪南部保育園は残す方針。また、今年度園児数が6人の富県新山地区の新山保育園については、今後も定員の半分である20人以下の園児しか集まらなかった場合、09年度から休園する方針で、保護者会や地元住民に説明する中で、理解を求めていきたいとしている。
西箕輪地区では地元住民でつくる「保育園のあり方検討委員会」が同地区の保育園運営について検討を重ねてきたが、市では昨年秋から同委員会との話し合いを進め、入園率が半数ほどにとどまる西箕輪北部と地区の中心園である大萱保育園の統合を提案。一方、同地区にあるもう一つの保育園、西箕輪南部は入園率が100パーセント近いため、あえて1園に統合せず、同地区では2園体制で保育園運営をしていきたいとする方針を提案し、今月20日、同委員会の合意を得た。新保育園については、2011年4月開園を目指し、今後地元と協議しながら用地選定を進める。
また、地元住民有志などが存続を求める活動を展開してきた新山保育園については、来年度についても園児数が9人にとどまる予定で、同園の定員である40人にははるかに及ばない現状。現場の保育士も少人数保育の限界を感じているほか、運営の効率化のためにも何らかの対応が必要であり、09年度から休園する市のは方針を打ち出した。地元の区長会、保護者会に対してはすでに説明を開始しており、市では「1年かけて地元と協議を重ね、何とか秋までには目途をたてたい」としている。
地元合意が得られた場合、同園に通う園児らは転園することになる。