長野県有機農業研究会とやまなし有機農業市民の会が種苗交換会を開催
長野県、山梨県で有機農業に取り組む農家らでつくる2団体による「第15回種苗交換会」が23日、南箕輪村民センターであった。同会の会員ら約60人が、それぞれ有機農法で育てた種約100種類を持ち寄り、思い思いの種と交換した=写真。
長野県有機農業研究会とやまなし有機農業市民の会が毎年開催しているもので、自分たちで育てた種を共通の財産として多くの仲間に栽培してもらうとともに、栽培技術などに関する情報交換をしている。
種苗交換に先立ち、波田町にある自然農法国際研究開発センターの中河原敏雄さんが、試験的に取り組んでいる「自然生え育種」について説明。「自然生え育種」はその名の通り、肥料などを与えず、自然のままに生えてきた野菜の苗の中から、生命力の強い苗などを選び、そこから種を採取する方法で、中河原さんは「根の張りが強く、土壌条件に合った種が選抜できるのが特徴」と説明。また「有機農業は生産量を上げるということが非常に難しいと思うが、こうした栽培を目指すのであれば、野菜本来の持つ力を生かしたやり方が、より栽培しやすいのではないかと思う」と語った。