上伊那地域「児童クラブ」スキルアップ交流会
児童クラブ指導員の情報交換と資質向上を目的とする「上伊那地域児童クラブスキルアップ交流会」が27日、伊那市の県伊那合同庁舎であった。各市町村の児童クラブ担当者や指導員など約100人が参加。講演や事例発表があったほか、意見交換では4つのテーマに沿ってそれぞれの意見を交わした。
研修では、上伊那地方事務所福祉課の保育専門相談員を務める宮原貞雄さんが「学童期の子どもたちについて」をテーマに講演=写真。
宮原さんは「今の子どもたちが昔の子どもに劣っているとは思えない。子どもの問題の大抵は、子どもを育てている大人に大きな問題があると思う」と指摘。人と人との関係が築きにくい時代背景に触れる一方、豊かな人間関係を育むには言葉のやり取りが重要な役割を果たしていることを示し「子どもにあいさつを返すという単純なことでも、私たちは忘れていることが多い。言葉には子どもの心を揺り動かす素晴らしい力を持っている。子どもの投げてきた言葉を、より豊かな言葉でオウム返しに返してあげることで、子どもも豊かな言葉を身に付けていく」とした。また、実体験に基づく言葉を教えていかなければ、本当の言葉が身に付かないことなども示し、「日常生活の中にある生きた体験の中で、本当の言葉を教えていくことが必要」と指摘した。