助産院開院に助成する方向で検討
小坂市長は5日、産婦人科医師不足に伴い、助産院開院に対して助成する方向であることを明らかにした。市議会で、助産院との連携・支援施策について中村威夫議員の一般質問に答えた。
小坂市長は、3月末の昭和伊南総合病院(駒ケ根市)の産科診療休止を受け、伊那中央病院で施設改修を進めている現状や、上伊那の産科医療の連携体制などを説明。伊那中病は4月、産婦人科医師が1人増え、5人体制となるが「各医療機関が役割分担し、上伊那全体で医療を守っていく必要がある」とし「産科医療の連携体制で、正常分娩は助産院でも取り扱うことができることを地域住民に広報し、協力をお願いしている」と述べた。
市内の助産院は1カ所あり、1カ所で開院準備しているという。
助成は開院に際しての施設や備品で、今後、開院する人の希望を聞いて検討する。
院内助産院の開設は「可能かどうか研究していく必要がある」とした。
また、24時間対応している伊那中病の地域救急医療センター専従医師が4月に4人から3人に減るため「救急医療を続けていくことができない切羽詰った状態」。救急医師の確保について、関係市町村長、県議を含めて県へ要請していきたいとした。
小坂市長は「公立3病院が共倒れになり、第2次、第3次医療が崩壊してしまうと危機感を持っている。3病院の病院事業をどうやっていくのか、上伊那広域連合含め、検討していく必要がある」と述べた。