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環境講演会

環境講演会

 市民団体、関係行政機関などでつくる「豊かな環境づくり上伊那地域会議」は5日、環境講演会を伊那市の県伊那合同庁舎で開いた。信州大学繊維学部の鈴木栄二教授が「地球温暖化対策のウソ・ホント」を演題に講演。約100人が集まり、温暖化防止対策として取り組まれているさまざまな事業の効果や実情を学んだ=写真。
 環境づくりを担う人材育成を目的として企画した講演会で、講師に迎えた鈴木教授は、二酸化炭素(CO2)の排出抑制など目的として燃料電池自動車、太陽電池の開発、砂漠緑化事業など取り組まれているが、本当に効果があるものなのかを検証。
 「燃料電池自動車の場合、燃料とする水素を生産するとき、炭酸ガスを放出するため、それを合計すればガソリン車と炭酸ガスの排出量は変わらない状況にある」とし、自動車会社のイメージアップ戦略に過ぎないことを示した。
 また、海洋性気候にある日本の場合、20年後であっても温暖化の影響で困ることはないとしながらも「温暖化は加速減少。何もしないとブレーキが効かなくなるため、絶対対策は必要」と指摘。地元でやりやすい取り組みとして、環境負荷の少ない木材チップの利用や小規模水力発電などの可能性を示し、「温暖化という必然的な世の中の流れに対し、どうやってビジネスをやっていけば良いかということも真剣に考えてほしい」と語った。

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