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老福センターの入浴サービス廃止へ、惜しむ声も老朽化激しく

老福センターの入浴サービス廃止へ、惜しむ声も老朽化激しく

 宮田村は3月末で、老人福祉センターの浴場を使った60歳以上対象の無料入浴サービスを廃止する。建設から約20年経過し、老朽化が激しいことが理由。村は代替案として新田区にある温泉施設「こまゆき荘」の入浴券配布も予定するが、利便性も高く、高齢者のコミュニティの場になっていただけに廃止を残念がる声は少なくない。
 「気楽に風呂に入れる。歩いても来れるここだから良かった。さみしくなるね」。センターの浴場でひと風呂浴びた数人の高齢者が、持参した菓子で茶を飲みながらつぶやいた。
 昭和60年のセンター開館当初から、希望者の登録制で浴場を開放。現在は週2回、30人ほどが登録している。
 一方で老朽化は激しく、本年度も90万円かけて修繕。しかし、今後も湯船の漏水や水道管の不具合などで、毎年100万円以上の修繕経費が必要になる見通しとなった。
 年間維持費に220万円かかっており、これ以上の多額な出費は困難として、継続を断念した。
 村住民福祉課の担当者は「介護予防にもなっており、継続したいというのが私たちの本音。利用者の皆さんからは料金を払ってでも続けてという声もきくが、現状を考えると難しい」と説明する。
 同課は浴場前に張り紙を出して、利用者に廃止を周知。アンケート調査も行い、村の中心地から離れたこまゆき荘への送迎も検討しながら、利用ニーズの把握を図っている。

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