高木東六の歌によせて 講演会&ミニコンサート
伊那市生涯学習センターで8日、「人生はハーモニー竏注vリ東六の歌によせて」があった。故高木東六の長女緑さんの講演会と、60歳以上の女性で構成する合唱団「ザ・シワクチャーズ伊那」のミニコンサートがあり、市民大学の受講生ら約300人が集まった。
作曲家高木東六は伊那市名誉市民。1945(昭和20)年、東京で空襲にあい、伊那町(現伊那市)に7年半、疎開していた。
緑さんは「父・東六を語る」と題し、伊那に疎開する際、作曲家山田耕筰から「作曲をやりなさい」と楽譜や鉛筆などが渡されたエピソードを交え「天竜川が近く、アルプスが展望でき、小鳥のさえずりが聞こえる伊那の自然環境は、創作意欲をそそった。伊那に来たことは意味があったと思う」と話した。また、筋書きを変えたオペラ「春香」の作曲や「あるがまま、くよくよしない」健康法なども紹介。
高校生のとき、高木東六の歌唱指導を受けた「ベラボンコーラス」メンバーの竹松成就さん=富県=は厳しかった練習風景を振り返った。
ミニコンサートでは、高木東六作曲・編曲した「水色のワルツ」「赤い靴」「伊那市の歌」など、市内で音楽教室を主宰する唐沢澄恵さんの独唱(ソプラノ)を含めて7曲を披露、会場から拍手を集めた。