「森の座」が伊那谷ジグザグ隊で間伐材整備
もっと多くの人に森林にかかわってもらおう竏窒ニ、地元の森林整備に取り組むNPO法人「森の座」(西村智幸理事長、会員20人)が16日、伊那市新山の私有地約1ヘクタールで、昔ながらの「ジグザグ集材(単線循環式軽架線)」を用いた間伐材の搬出をした=写真。作業には同会の会員ほか、まきストーブのユーザーなど約20人が参加。搬出木材はまきなどに利用するため、それぞれで持ち帰った。
同団体では05年から地域の森林整備活動などに取り組み、切り捨て間伐などの対策を講じてきたが、搬出路などが整備されていない比較的小規模な森林では依然として搬出が課題となっていた。そこで、こうした森林でも簡単に間伐材を搬出する方法を模索。その中で、昔から林業界で用いられていた簡易な木材搬出方法「ジグザグ集材」を知り、今回初めてこの方法による間伐材の搬出を試み。本年度の元気づくり支援金の採択も受けた。
この方法では、間伐を行う森林内にワイヤーを張り巡らし、それをエンジンなどの動力で一定方向に循環させる。そこに一定の長さに切り整えた木材をつり下げ、出口まで運ぶ。この日は、事前に会員が伐採した木材を40センチほどに参加者が切りそろえ、ひもをつけてワイヤーにつるした。
西村さん(33)は「森林整備を担う人が少ないのが現状だが、多くの人に山に入ってもらい、森林整備に携わってもらえれば」と話していた。