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JR東海が大鹿村で南アルプスの水平ボーリング調査を開始

JR東海が大鹿村で南アルプスの水平ボーリング調査を開始

 2025年までに首都圏竏鋳・梃頼ヤでリニア中央新幹線の開業を目指す東海客室鉄道(JR東海)は19日、南アルプスを貫通する直線ルートでの建設に向け、長野県側の大鹿村大河原釜沢地区で水平ボーリング調査を開始した=写真。最終的に3キロまで掘り進める予定だが、地盤の強度や水脈の状況などのデータは1年以内にある程度掌握できると考えており、この1年で約1キロを掘り、データのとりまとめをする。
 JR東海は今年2月、山梨県側の南アルプスでも水平ボーリング調査を開始。直線ルートでの建設実現に向け、地質調査などを開始した。今回長野県側で始まった調査もそれと同じもので、直径約10センチの穴を山の側面から水平方向に掘り、地質や水脈の状況を調査する。同地区を調査地に選んだ理由としては「比較的水平ボーリングがしやすい場所」としている。
 東海道新幹線21世紀対策本部の松野篤二企画推進部長は「南アルプスについてはこれまでも垂直ボーリングや弾性波探査などをしており、ほとんどのデータを把握しているが最終的な確認が必要。すでに導水路トンネルは掘られており、トンネルが掘れないわけではないと思う」と、直線ルートの実現性を示唆。
 JR東海は昨年12月、2025年までに首都圏竏鋳・梃翌ナのリニア中央新幹線の開業を目指し、全額自己負担で建設を進めていく方針を明らかするとともに、建設には費用を抑えることができる「直線ルート」を想定していることを示した。
 しかし、長野県や県内の関係自治体ではこれまで、南アルプスを避け、伊那谷を通過する「Bルート」での建設を求めてきた経過があり、諏訪、上伊那地区を中心に波紋が広がっている。こうした自治体への対応については「今は地質調査の段階。その結果が出そろってから対応を考えたい」とした。
 これに対し、リニア中央エクスプレス建設促進上伊那地区期成同盟会会長の小坂樫男伊那市長は「県の協議会でもBルートと決定している。何のごあいさつもなく、怒っている。ほとんど効率や利便性だけだが、今はまだ動く段階にない。むこうから何か言ってくるのを待ちたい」と語った。

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