中殿島で数珠回し
伊那市東春近の中殿島公民館で20日、彼岸供養の数珠回しが行われた。中殿島の老人会や区の役員など約20人が参加した。
閻魔(えんま)王など冥土の十人の裁判官を祭る十王堂は約40年前に中殿島公民館横に移転しており、移転後は区が主体となり十王堂の彼岸供養を行ってきた。
彼岸供養のために十王堂から公民館に移した数体の仏像を前に般若心経を唱えたあと、参加者たちは直径2・5メートルほどの大きな数珠を手に持って円形に座り、「南無阿弥陀仏」と唱えながら数珠を回した。108個の玉のうち、1つだけ大きな玉が回ってくると、参加者たちは頭に玉を寄せて拝んでいた。
十王堂の彼岸供養を取りしきる堂世話人(3人)の野溝定芳さんは「昔は子どもたちが十王堂のお祭りを楽しみにしていた。これからもこの伝統行事を残していきたい」と話していた。